特定建築物(特殊建築物)調査での、「3.屋上及び屋根」の項目について説明します。なお、特定建築物調査での調査項目・判定基準等は国土交通省告示第703号にて定められています。

• 特定建築物調査とは

屋上面

屋上の面全体を目視で調査し、著しいひび割れ、反り返り、伸縮目地材の損傷によって雑草などが生えているかどうかを確認し、それらの問題が該当する場合、指摘事項となります。

• 参考:伸縮目地材製品ページ

屋上回り(屋上の立ち上り部分等)の状態

パラペットの立ち上り部分のモルタル仕上げ部分のひび割れなどの劣化・損傷、また笠木（モルタル・金属）の損傷・劣化も目視で確認し、必要に応じてテストハンマーによる打診を行います。同時にドレーンも含む排水口の状態も、損傷がないか確認します。

屋根の防火対策

防火地域・準防火地域と呼ばれる、防火構造を強化しなければいけない地域の規定がありますが、それらの地域では建築基準法63条で屋根の防火対策が義務付けられています。またそれ以外の地域においては22条にて、屋根が一定の技術的基準に沿うよう義務付けています。それらの適法性を設計図から確認し、問題がある場合指摘事項とします。

屋根の状態

屋根材に著しい損傷、欠損がないか目視で確認します。

冷却塔設備、広告塔など

屋上・屋根には冷却塔や広告塔などの工作物や設備が設置されることもあります。それらの工作物・設備が安全に設置されているか、固定部分の損傷・劣化を確認します。